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甘く内角に入ってきた直球だった。七回裏、中越の平沢謙太(3年)は狙っていた球をたたいた。打球はぐんぐんと伸び、右翼スタンドに飛び込んだ。決勝の大舞台で飛び出したのは、高校野球生活で初めての本塁打。ダイヤモンドを回っている時から笑顔を隠せなかった。
各打者は重心を後ろに残すイメージで打ち、攻めあぐんでいた。正木もそこまで2三振。だが、この打席は「目線を下げ、前で打つイメージでいった」。虎の子の1点をもぎ取った。
男性は約2年前に離婚し、元妻や子どもと一緒に暮らしていた関東地方の自宅を出た。「ひとりっ子なので母親は自分がみなければ」と異動を希望し、勤務先と実家に近い マンション に移り住んだ。65歳の定年までそこで働くつもりだった。
田畑は昨夏の大会後に主将を任された。でも、どうしたらチームが勝てるかを「悩んで、考えすぎた」。調子を崩し、今年3月に2年生に主将を譲った。 春の県大会で横浜に敗れ、「日本一」の基準を知った。「その基準で毎日練習してきた。フィジカルが明確な課題だった」 ...
その右打ちの岩下と林が一回に適時打を放つなどして3点を先制。その後、犠飛に失敗して併殺になるなど嫌な流れになりかけたが、五回は林が3番手投手から適時打を放って主導権を握った。
2―3で迎えた五回。無死一塁の場面で、鶴岡東の梅沢一輝選手(3年)は、三塁手から3番手投手としてマウンドに上がった。先発したエースの杉浦朔投手(3年)は、制球が定まらず初回に3点を先制され、三回途中で降板していた。